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マンガの原稿料について

漫画仕事の妥当な原稿料とはいくらくらいだろう。

まあ普通の連載マンガなんかは、その雑誌ごとのコスト計算やら、単行本化前提の料金だったりで、自分のような職人仕事の場合とは基準が違うので、別の話として、広告やら企画ページやらの話である。

自分が普段請け負う仕事は、単行本化されることの無い仕事である。いわばやりきり仕事と言うことである。したがって後の印税収入は期待できないが故、妥当な料金計算は1日あたりの仕事量を基準に計算する。

その昔、フリーの場合、会社員の2倍くらいもらってようやく人並みの生活ができると言われていた。まあ今となっては多くの同業者が、とてもそんなこといえる状況ではないとぼやいているし、現実は寂しいばかりではあるものの、これは全体の仕事量が減っているが故で、バブル期の広告料金は別として、給料が半額まで下がることが無いように、1日あたりの単価も不景気だからといって大幅に下げる必要は無い。

そんなこんなで仮に年収目標を1000万としてみる。実際の会社員の場合、福利厚生費だの事務所の家賃だの、会社自体が抱えるコストも上乗せされるわけで、一人の会社員が受け取る金額としては4~600万くらいに相当する額と思う。おおざっぱだけど。さらに会社員の場合週休2日で260日程度、さらに有給やら何やらがつくので実働250日くらい?それで1000万を日割り計算すると、1日あたりの単価は4万円になる。まあさすがに自由業の場合そんなに休みを想定するのはおこがましいので、ほとんど休みがなく働くと仮定して3万円くらいが妥当なところだろう。現実にはそんなに大量に仕事があるご時世ではないので、年収に関しては理想値に過ぎない。あくまで日割り計算にする場合の目安である。

で、一人で描いている場合、1日に描ける量は1~4ページ、これは俯瞰の街並みのような複雑な絵を描く場合もあれば、ほとんどバストアップですんでしまうページもあるのでばらつきがあるわけである。平均すると1日2枚といったところ。労働時間にすると12時間くらい。飯と風呂以外の時間はほとんど無い。下手すると風呂も入れないことも多い。で、これは純粋に手を動かしている時間のの話で、ネタ作りや打ち合わせの時間は含まれない。ネタ作りのような金にならない時間も組み入れて時給に換算すると、2~3000円弱、理想は3000円くらいだけど、現実は2000円ちょいといったところか。実働7時間で日当1.5万円の大工さんと同程度ですね。

こう考えると1枚モノクロで1.5万、カラーだと2~3万が手間賃としては妥当なところとなる。これに著作権使用料をどう勘案するかで、値段が上下する。自分の作品として再利用できそうなものはちょっと値引きもできるし、広告のように、ある意味買い切り(著作権譲渡ではない)と考えざるを得ない場合には上乗せしてもらう。上乗せ金額は使用範囲が大きいほど多くなる。この辺はイラストの場合に関してはデザイン年鑑に詳しく書かれていたりするが、アレもあくまで理想値と思われる。現実にはそんなにはもらえていないように思う。
単行本で量が多い場合、グロスで値引きする場合もある。その場合ページ単価は1万くらいが妥当なところか。ネタを完璧に用意してもらえて、こちらは下書きから、というような場合はさらに値引きしてもまあ何とかなる。版形が小さく、ページ数が多い(100ページ以上とか)場合は6~8千円でもまあ何とかなるかもしれない。

一方、発注側はどうか。
幸いなことに、自分とお付き合いのある代理店や製作会社はまともなところなので、安い仕事もあるにはあるが、その場合もそれなりに配慮してもらえる。ので、上記の金額から大幅に外れることは無く発注されている。実例としては、社内報サイズ中、カラー1万円、携帯サイト用のマンガ、コマあたり2000円、風俗誌の仕事モノクロ1万ちょいが一番安いゾーン。車関係4コマ1本1.5万前後、カーディーラー広告4万、大手化粧品メーカーの広告仕事12万。ピンキリだけど極端なものを除けば、まあ平均値にはギリギリ収まると行ったところか。

しかし、なんかネットで募集してるのをたまに見かけると、広告マンガなのにページ7千円とか、気が狂ったような値段で募集していることがある。推測するだに、編プロとかが普通のマンガと同じ料金体系で物事を考えて価格を決めているように思われる。普通のマンガは、後々単行本にする可能性もあるし、何より自分の表現活動として描かれるものである。それと同じ値段では請負仕事は受けられないと言うことが分からないようだ。こうした常識を勘案できない発注者から降ってくるこの手の仕事は「安い仕事は中身も安いの法則」に当てはまりがちで、編集はいいかげんで資料も揃えないは、クライアントのちゃぶ台返しがあるはで、受けると後悔することが多いので、自分はスルーすることにしている。
でもこんなんでも受けちゃう人がいるんだろうなあと思うと複雑な気持ちになる。ダンピング競争は地獄道、行き着くところは自滅を目指すことになるんだけどなあ、、、、。

自分のように、足場が漫画専業とはいえない人間は、ある意味漫画に対する恩返し、もしくは援護射撃と思って、値段を下げないように気をつけてはいる。ただ、新興代理店はダンピング競争に活路を見出しているようにも見受けられ、これはマンガに限らずイラストも含まれるわけで、はなはだ不安な今日この頃である。
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  1. 2008/12/13(土) 21:26:42|
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